ボルボ・デザインチームにインタビュー 伝統と革新 EVもたらす新世界
公開 : 2019.03.02 12:05
新たな基準 プロポーションは不変
「EVがクルマの美しさの基準を変えるかも知れませんが、それでも、EVとエンジンモデルのデザインがまったく異なるものになるとは考えていません」とインゲンラースは話す。
「EVとエンジンモデルのあいだに明確な線引きをするようなことはあり得ません。新たなEVパワートレインの導入が、別の世界を創り出すというわけではないのです」
そのバッテリー式EVでは、ボルボはテスラ同様、空気の流れを整えるべく、フロント開口部を無くすことになりそうだ。
「すべてのセンサーをボディ内部に設置した、より開口部の少ないボディデザインとなるでしょう。もはや、大きく口を開けた攻撃的なフロントマスクなど必要ないのです」
ボルボのデザインチームは、バッテリー式EV(BEV)パワートレインの導入が、パッケージ面などにおける新たな可能性に繋がると考えているが、それはエンジンモデルにも適用可能だという。
「ボディの安全性や、バッテリーの冷却問題といった点はエンジンモデルにも共通しています」とミッソーニは言う。「それでも、増加した車重に対応するため、ブレーキの大型化が必要であり、必然的にホイールサイズはアップすることになります」
では、将来のボルボは、新たな電動パワートレインの導入によって、まったく新しいスタイリングとなるのだろうか?
「BEVはインテリアスペースの面では有利ですが、だからと言って、プロポーションそのものを大きく変更する必要は感じていません」とミッソーニは話している。