試乗 ポルシェ718ケイマンT 高コスパ評価 排気音「イマイチ」

公開 : 2019.03.04 10:45

良好なトラクション サウンドはイマイチ

だが、ケイマンTにあってケイマンにないものはなんだろうか。やや低い車高ゆえケイマンTのほうがコーナーで若干フラットであり、レスンポンスも優れている。ケイマンTのシャシーは非の打ちどころがない。ワインディングロードを自信を持って攻め込むことができるだろう。

タイトコーナーや滑りやすい路面での挙動にはトルクベクタリングLSDも一役買っている。ただしこのトラクションや扱いやすさはウェットでは有用だが、ミドシップゆえドライではこれに頼る必要もないかもしれない。

ショートストロークなシフトも素晴らしい。これは現時点で最高のMTのひとつだろう。ギアレシオ自体は非常にロングだが、ターボエンジンのトルクゆえ中回転域での加速に困ることもない。ただし、最高のレスポンスを得ようと思ったら2800rpm以上を維持する必要がある。

いったん高回転域に入ってしまえば、ほとんどターボラグは感じられない。多くのターボエンジンは6000rpm程度までしか回らないのに対し、このエンジンは7000rpmまでその勢いが衰えないのだ。

残念な点をひとつあげるとしたら、そのサウンドが若干ラフかつばらつきが感じられる点だろう。もちろんその楽しさを台無しにしてしまうほどとはいわないが、背後から聞こえるサウンドはやや興ざめといえるだろう。スポーツエグゾーストにいれても改善されないばかりか、ひどくなるようにも感じられる。

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