アルファ・ロメオ・ステルヴィオ 北海道の雪を試す 四輪駆動「Q4」の走りは?
公開 : 2019.03.04 17:10 更新 : 2019.03.08 10:47
雪が楽しい、気持ちいい
荷重が前輪に載った状態でステアリングを切り込むと後輪がツーッと滑ろうとするのは駆動の型式に関わらずほぼ共通といえるが、加えてステルヴィオではそこからアクセルを踏み込むと後輪がアウト側に向かって流れようとする動きを見せる。けれど、それはほとんど一瞬。瞬時に前輪にも駆動が入るから、ちょっとやそっとじゃ破綻しない。
破綻させてみようととりわけ滑りやすいコーナーの脱出時にアクセルをベタ踏みにしてみると、一瞬ズルリと後輪が滑って深めのカウンターステアを強いられるが、すぐさまエンジンにも制御が入ってパワーとトルクが絞り込まれ、クルマをドライバーのコントロール下に戻していこうとするから、なかなか破綻にまで持っていくことができない。
逆に路面の滑りやすさとタイヤのグリップ、速度、ライン取り、ペダルの踏み込み具合などを上手くバランスさせられたときには、ステアリングできっかけだけ作ってあとはほぼゼロカウンターの状態でコーナーを抜けていく、なんてことも楽しめた。
後輪を僅かに滑らせながら前輪にも上手く引っ張ってもらうというスウィートな状態にクルマを持っていってコーナーをクリアするというのはスポーティであると同時に知的な作業でもあり、それが決まったときには素晴らしく気持ちよかったし、心から楽しかった。
そんなふうに望外の喜びを用意しておいてくれる辺り、とってもアルファ・ロメオらしいな、と思う。