ランボルギーニCEOにインタビュー フェラーリへの対抗心 今後のプラン
公開 : 2019.03.10 07:50
その2:販売台数
昨年、ランボルギーニは約70%もの世界販売台数増を達成している。もし、ドメニカリがこれほど謙虚な人物でなければ、この素晴らしい成果は自身の才能によるものだとしたかもしれないが、彼は即座にこの大幅な販売増はスーパーSUV、ウルスのお陰だと答えている。
今年はウルスが初めて通年で販売されることになるため、ランボルギーニが新たに販売記録を更新することは間違いない。
さらに、ドメニカリは、いずれ毎年の販売台数は8000台に届くようになるだろうとしている。「個人的には、この数字がわれわれの市場やポートフォリオにとって適切なものだと考えています。新たな市場が出てくれば、数字の見直しが必要かも知れませんが、現時点では、8000台というのが安定的なビジネスに繋がるものだと考えています」
この8000台という数字を聞けば、サンタアガータの目と鼻の先にあるフェラーリも、心中穏やかではいられないだろう。フェラーリが8000台以上の年間販売台数を記録したのは、昨年を含めこれまでに3度しかないのだ。
ランボルギーニCEOとしてのドメニカリのモチベーションは、彼を手放したフェラーリを後悔させることにあるのかも知れないが、彼がそれを認めることはない。だが、ランボルギーニをフェラーリと互角に戦わせようとしているのは、ドメニカリその人だ。
「一方で、希少性というものが、お客様にとっては大きな価値をもっています」と彼は話す。「第2のSUVを創り出すのはさほど困難なことではなく、それは直ぐに販売台数増加という果実をもたらしてくれるでしょう」
「もし、非常に独善的なトップなら、間違いなくそうするはずですが、その決断はランボルギーニというブランドにとって正しいものではありません。短期的には十分な効果が見込めますが、中長期的に見た場合には、非常に大きな過ちだと言わざるを得ないのです」