英国はカローラをどうみる? 新型トヨタ・カローラ1.8ハイブリッドに試乗
公開 : 2019.03.05 12:05 更新 : 2021.01.28 16:58
フォルクスワーゲン・ゴルフに通じる性格
置き換えられるかたちとなった先代のオーリスだが、直進性は良いとはいえず、運転する楽しさという点でも、まるで別世界のひとが設計したかのように評価できないものだった。しかし、この新しいカローラは異なる。ステアリングホイールに伝わる感覚は実際的で、乗り心地も速度域を問わずスムーズ。ボディコントロール性にも優れ、グリップ力にも不足はない。
シャシーセッティングは快適性も充分に保たれており、ドライビングポジションも良好で、ステアリングホイールやペダル類の操作に要する重み付けも適正。高速道路での長距離移動も、近所のスーパーマーケットへ買い物に出かけるように、楽しみながら気軽にドライブできるに違いない。フォルクスワーゲン・ゴルフが備えている性格に似ているといえるだろう。
このお手本のようなシャシーに注文を付けるなら、ブレーキング時のフィーリングが良くないことと、低速走行時に路面の凹凸や剥がれた段差などの振動を常に伝えてしまうこと。恐らくブレーキのフィーリングは回生ブレーキなど複雑な仕組みによるもので、乗り心地はハイブリッドシステムの重量によるものだろう。しかし、どちらもこのクルマの訴求力を失わせてしまうものではないと思う。