試乗 ベントレー・コンチネンタルGTC クーペと遜色ない出来栄え
公開 : 2019.03.07 11:40
どんな感じ?
遜色ない静粛性と走り
第一印象としては、ルーフを閉じた状態ではまるでクーペのような静けさであった。ベントレーは、この最新のソフトトップは昨年型までのクーペと同等の静粛性を持つと説明するが、まさにその通りといった感触だ。
これは柔らかな調整式エアサスペンションとも組み合わされ、晴れの日にゆったりと流すクルーザーらしい走りを見せる。しかし、333km/hに達する最高速を見てもわかるとおり、高速クルーズにもうってつけだ。不恰好なリアウインドプロテクターを使用しなくても風の巻き込みはほとんどなく、W12エンジンのサウンドが聴こえてくるのみだ。
GTCでパンプを超えてみれば、リムジンなみのいなし方に驚くだろう。ボディの振動や不快な揺れは全く感じられないのだ。そしてアクティブ・ロール・コントロールによりタイトなS字コーナーでも2.4tの車重を感じさせない挙動を示す。
ステアリングのギア比が適切であることや、やや小径のハンドルのおかげでタイトコーナーの連続でもそれほど忙しく操作する必要がない。
シートポジションは低く、ホールド性は高いものの拘束されるような感覚は皆無だ。前回のテストでも長距離走行における快適性は確認済みである。
このGTCとクーペのGTの間にはわずかだがパフォーマンスの差が存在する。0-97km/h加速は0.2秒遅い3.7秒だ。これはコンバーチブルがボディ補強のため100kg程度重くなっていることに起因する。しかし、オープントップに635psの6.0ℓV12という組み合わせによるパワー感は凄まじく、実際に計測してみない限り違いを感じることはできないだろう。