フィエスタSTでいくフォードゆかりの地 コルティナ
公開 : 2019.05.22 17:10
クラシックカーのラリーも
今ではストレートの幅はボブスレーをするのにやっとといった程度で、以前のような挑戦をすることは難しそうだ。しかし、われわれには別のアイデアがあった。コルティナはこのイベントが開かれる以前から、レーシングドライバーの聖地だったのだ。
公道レースのコッパ・ドーロ・デッレ・ドロミテは戦後10年にわたって6月にこの地で開催されており、全長304kmの山岳コースで腕を競った。アルファ・ロメオやランチア、マセラティやフェラーリなど、当時のスポーツカーが山脈を駆け巡る姿はさぞわくわくしただろう。
最近ではラリーが定期的に行われている。中でも有名なのが「ウィンターレース」で、毎年スノーシーズンに行われるクラシックカーラリーだ。第7回は今週金曜日にコルティナからスタートする予定だ。主催者によると、いくつもの山を越え、東へと向かうコースだという。翌朝夜明けとともに、われわれはジアウ峠に向かった。突然迫るヘアピンを抜け、つかの間のストレートではフィエスタの200ps、1.5ℓ3気筒エンジンがうなっていた。
コースのほとんどを2速で回り、回転数は2000-6000回転だった。エンジンはためらいなく、即座に反応して見せた。シフトが必要な時にはクイックに決まるギアボックスを操作すれば良く、せかされるような場面は皆無だった。