小さくても魅力的 小排気量車カウントダウン 前編 セブン160にカプチーノ
公開 : 2019.03.30 05:50 更新 : 2021.01.30 21:28
NSUヴァンケル・スパイダー:497cc
ロータリーエンジンの研究が進み、1960年になると通常のピストンエンジンに代わるものとして、実用化のめどが立つようになる。NSUヴァンケル・スパイダーはその技術を活かし、最高出力50psを発生させる497ccのロータリーエンジンを搭載したクルマ。パワーウェイトレシオは100ps/tを超え、小さな2シータースポーツカーを160km/h以上の速度域へと到達させた。
スペックシート上はスポーツカーとして魅力的で、期待に応える走りをしたが、それだけではなかった。精密な構造がゆえにエンジンの信頼性は良くなく、定期的なメンテナンスが必要だと理解していたオーナーも少数。NSUスパイダーを維持するにはかなりのコストが求められたこともあり、1964年から1967年の3年間で生産されたのはわずか2375台に留まった。