小さくても魅力的 小排気量車カウントダウン 後編 ホンダN360にBMWイセッタ
公開 : 2019.03.31 05:50 更新 : 2021.03.05 21:42
ピールP50:49cc
グレートブリテン島の西、アイリッシュ海に浮かぶマン島唯一の自動車メーカであることを誇りにしているピール社。そして同社が生産するP50は最も小さな量産車として、ギネス・ワールドレコードに登録されている。ひとり乗りのP50の動力源となるのは49ccの単気筒エンジン。スクーターやモペッドに搭載されているのを目にする機会の方が多いユニットだろう。
映えなる1位を獲得した、オリジナルのP50が生産されたのは1962年から1965年にかけて。ガレージやバイク置き場から手で持ち上げて移動できる、都市部のコミューターとして開発された。P50にはバックギアが搭載されておらず、手で持ち上げて移動することは必然でもあった。
P50は今も存在しており、オリジナルと同じスタイリングを持っているが、電気モーターが搭載されている。あるいは、オプションで125ccの4ストロークエンジンの選択も可能だ。最高速度は88km/hも出るが、この小ささだから目がくらむ体験かもしれない。
ちなみに、日本でも1980年代に50ccのマイクロカーが人気となった時期があった。人気の拡大とともに危険性も増したことから規制が強化され、今では目にすることすらなくなってしまった。光岡自動車のルーツともなった、BUBU501などを所有していた読者も中にはいるのでは。