変化が求められるF1 三強の現状、いかに崩すか 元F1ドライバーの解説者に聞く
公開 : 2019.03.21 11:50
チームから独立したルールが必要
「それに予算を低くする事ができれば、さらに多くのチームがF1に参戦できるようになります。F2にはF1でも通用するようなチームが数多くあるのですが、コストの面から出来ずにいるのです。もし実現できれば、F1のグリッドに30台が並び、何なら予備予選を行うことすらできるようになるでしょう」
「FIAはロス・ブラウンやパット・シモンドのような技術代表と協力してレギュレーションを定める必要があります。これらはルールですから、無条件に受け入れるか撤退するかのどちらかです。ルールを参加チームに決めさせることなど出来ません。それぞれが違うことを望んでいるのですから」
「次に、ダウンフォースを抑える必要があります。世に誇るスパの名コーナー、オールージュやプーオン、ブランシモンもフラットにクリアする事が出来てしまうのです。シルバーストンのコプスも同様です。オールージュにいたってはコーナーですらなくなっています。二十数名のドライバーや技術者にとっては喜ばしいかも知れませんが、ただ楽しいレースが見たい視聴者は離れていくだけです。テレビではセンセーショナルなスピードを感じる事はないのです」
「コーナーで信じられないほど速いマシンを作る事も、おもしろいレースをすることとも可能です。しかしそのふたつは両立しないのです。ダウンフォースを抑えることは競り合いやすくなるだけでなく、ブレーキングゾーンを拡大することになり、DRSも付与になります。もはやほとんど意味をなさなくなりますから」