初試乗 BMW X7 全長5m以上/ドラマチックなインテリア 走りも良好
公開 : 2019.03.22 11:50 更新 : 2019.03.24 06:37
どんな感じ?
ドラマチックといいたくなるインテリア
巨大なボディサイズは、このクルマのセリングポイントのひとつでもある。大人5名が間違いなく快適に過ごせる立派なシートを備えているだけでなく、3列目に座らされた2名も、想像以上に余裕のある空間が確保されていることを実感するだろう。しかし、乗り込むには柔軟な体が必要。リアのホイールアーチと2列目シートの隙間から乗り込むには、器用に体を動かす必要があるのだ。
ラゲッジスペースも、3列目を持つ7人乗りのクルマとしては充分大きい容量が備わるが、2列目と3列目を折りたためば、2121ℓという大容量が得られる。しかもフロアには、汚れた荷物がはばかれそうな、上質なカーペットが敷かれている。
ラゲッジスペースだけでなく、隅々まで上質に作り込まれた車内空間は、X7の嬉しい特徴。最新の7シリーズや8シリーズも含めた、BMWが新しく設定したラグジュアリー・モデルレンジに共通するもので、「Bayerische Motoren Werke」ブランドの証となる。シートの表皮素材や装飾、カラーなどの効果的な選択と、部分的に開くこともできる巨大なグラスルーフなどが、インテリアにドラマチックな雰囲気を生み出している。もしこのスケール感を持ったクルマを運転したことがなければ、X7のインテリアは、路上では他に比べるものがないとすら感じられるかもしれない。
運転席に座ると着座位置は高く、リアウインドウは遠くに小さく見える。全幅だけでなく、視覚的なボディの体積感が重なり、走り初めは運転が怖く感じられるほど。広いアメリカの道であっても、ドライバーが進行方向の車線に集中していない限り、レーンキープアシスト機能がせわしなく働くことになる。ワンダリングが酷いわけではなく、単に車線の幅に対してボディの幅が大きいためだ。