初試乗 BMW X7 全長5m以上/ドラマチックなインテリア 走りも良好
公開 : 2019.03.22 11:50 更新 : 2019.03.24 06:37
体格の割に悪くない加速と身のこなし
このクルマの場合、レーンキープアシストは非常に有用。レーダーによるクルーズコントロールによって、交通渋滞で停止するまで、半自律的に走行することができる。高速道路はX7にとって得意分野ではあるだろうが、BMW流のスポーティーさを感じることは難しい。だが、BMWのシャシーエンジニアはX5をルーツとしていることを理由に、ドライバーズカーとして設定したいようだ。
試乗したのがフロリダの広大な大地に伸びる道だから、ゆったりとしたコーナリングが中心だったが、空いたランナバウトでペースを上げてみると、コンフォートモードでも、適度に抑制されたボディロールを確認することができた。スポーツモードならさらに引き締まる。このボディサイズを持つクルマから期待する以上の、上品な身のこなしだといえる。
今回の試乗車、xDrive 40iは明確に速いわけではないが、この大きな体積を考えれば当然。しかし、2320kgと想像するほど車重は重くなく、フルスロットルでの0-100km/h加速は6.1秒でこなす。エアサスペンションは大きな凹凸ではやや硬く感じられる場面もあるが、力強い加速でなだめることもできる。後部座席でスターバックスのソイラテを楽しむベンチャー企業のリーダーは、不機嫌になるかもしれないけれど。
2998ccのV6は低回転域から中回転域まではスムーズできめ細かく回転するが、レッドゾーンをめがけて回転数を上げていくと、ややザラついた音が目立つようになる。8速ATもドライバーはほとんど意識しないほどスムーズに動作する。パドル操作やスロットルを深く踏み込めば、シフトダウンも積極的に受け入れてくれる。