三菱デリカD:5 公道で試乗 内外装/安全装備を更新 設計の古さも散見
公開 : 2019.03.25 19:10 更新 : 2021.09.11 00:20
新型デリカの走行性能
現行デリカD:5の発売は2007年だから、設計の古さを補うため、さまざまな改良が施された。特に注目されるのが走行性能だろう。
直列4気筒2.2ℓクリーンディーゼルターボは、1800rpm以下で緩く加速するとディーゼル特有のエンジン音が少し耳障りだが、従来型に比べると静かになった。
エンジンの特性も改善され、1400rpm付近からターボの過給効果を感じる。1300rpm以下では駆動力が落ち込むが、8速ATの制御でこの回転域はほとんど使われない。
1600-3500rpm付近にはディーゼルらしい粘りがあり、運転しやすい。ディーゼルとしては吹き上がりも活発だ。ATを従来の6速から8速にしたことで、エンジンパワーをさらに有効活用できるようになった。
ボディの剛性も高まり、走行安定性も向上した。カーブの手前でハンドルを切り込むと、以前に比べて車両の向きが正確に変わる。操舵感の鈍さも払拭した。
カーブに入るとボディは速度に応じて傾くが、後輪の接地性が高まり、安心して運転できる。下り坂のカーブでハンドルを切り込みながらブレーキを踏むような操作を強いられても、車両の動きが不安定になりにくい。雪上で運転した時も、高重心のボディながら安定した動きを見せた。
このような挙動は、足まわりが柔軟に伸縮することで実現されたから、乗り心地にも良い影響を与えている。タイヤが路上を細かく跳ねるような動きが抑えられ、快適性を高めた。