ロードテスト シトロエンC3エアクロス ★★★★★★★☆☆☆
公開 : 2019.04.06 11:50 更新 : 2021.03.05 21:42
意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆
このC3エアクロス、どこから見てもシトロエンだ。見誤ることはない。デザイン言語はC3や、2017年のジュネーブ・ショーに出展されたCエアクロス・コンセプトなどに通じるものがある。とくに、2段重ねのヘッドライトはそうだ。コンパクトSUVの中では、なかなかおもしろいルックスの持ち主に数えられる。このセグメントにはあまりにも多くのライバルが存在するが、パッと目を引く能力はこのクルマのアドバンテージになる。C3や先代C4カクタスのようなボディサイドのエアバンプを持たないのは残念だが、ホイールアーチのエクステンションやスキッドプレート、前後バンパーの黒い樹脂パーツは、アウトドア的イメージを高めている。
C3との類似点はルックスだけではなく、プラットフォームは共通。全長は158mm長い4145mmで、ホイールベースは64mmプラスの2604mm。最低地上高は20mm引き上げられている。
フロントに横置きされるエンジンは、シトロエンではおなじみのラインナップで、ガソリンが1.2ℓ3気筒ターボ、ディーゼルが1.6ℓ4気筒。ガソリンユニットは83〜131ps、ディーゼルユニットは99〜120psを発生する。トランスミッションはMTが5段か6段で、ATが6段。駆動方式は前輪駆動だ。テスト車は111psのガソリンモデルで、トルクは1500rpmで20.9kgm。5段MTを組み合わせる仕様だ。
このクラスではトレンドになりつつあるが、シトロエンもこのクルマに四輪駆動を設定していない。ただし、ヒルディセントアシストも含むグリップコントロールをパッケージオプション設定し、オフロードでの走破性を担保している。これを選ぶと、通常のサマータイヤに代わり、オールシーズンタイヤが標準装着される。テスト車はその仕様で、ハンコック・キナジー4Sを履く。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット+コイル、リアがトーションビームだ。