ディフェンダーの「精神的後継」 BMWがエンジン供給 2021年欧州販売
公開 : 2019.04.08 11:50
ライバルはハイラックスやラングラー
イネオスはBMWをはじめ、プロジェクトのいくつかの領域において他社の協力を仰ぐが、デザイン、開発、生産などはこのクルマ専用に行われるという。
例えばラダーフレームも既製品ではなく、このプロジェクトの要求に合わせて開発された専用品だ。
イネオスは生産も外部の専門会社に委託するのではなく、自身で設備を整え、車両生産工場を建設することさえ計画している。
このプロジェクトは生産終了したランドローバーを求めることから誕生したが、今やそれ自体が大きな存在へと進化している。現在の目標は米国軍の要請によって誕生したオリジナルのジープのように、タフなオフロード走破性を持ち簡単に修理できるクルマだ。
ライバルはトヨタ・ハイラックスやジープ・ラングラーになるとイネオスは言及している。このことは、ボディスタイルや価格帯を推測するヒントになりそうだ。おそらく400万円台後半から600万円台前半あたりからになるだろう。
商売という技術の優秀なエンジニアであるラトクリフは、このクルマが性能が高く、耐久性があり、優れたデザインで、しかも手に入れやすい価格に抑えなければならないと述べている。
まずはガソリン/ディーゼルから
パワートレインに関しては、最初から電動技術を使うことはないものの、EU7排ガス規制は視野に入れている。重量増を嫌ってプラグイン・ハイブリッド技術は採用しないが、実用的な燃料電池の開発については注意深く見守り続けているという。
ディーゼルは欧州ではこの種のクルマには依然として不可欠と考えられている。オートマチック・トランスミッションが用意される可能性は高いが、まだ決定されたわけではない。
スタイリングについて、テナントは「他の軟弱なクロスオーバーSUVのように流行を追ったものにはならない」と言い、イネオスが「結局は自発的に選ばれることが少ない均質化されたクルマとはかけ離れている」と語っている。
当然ながら、幅が狭く、ホイールベースは短く、車輪は車体の四隅に配置され、平面のガラスを使った、本物のオフロード向けのボクシーな四輪駆動車になるはずだ。
しかし、クルマのフロントフェイスとライティング・シグネチャーに関しては、独自のキャラクター・デザインになるように、イネオスは努力しているという。