アストン マーティンCEO 自動車業界の旧来のビジネスモデル、「もはや破綻」
公開 : 2019.04.11 11:10
性急な自動運転の実用化 無謀
パーマーはまた、宣伝のために性急な自動運転技術の開発を行い、早すぎる公道走行を行おうとする会社や自治体を批判した。具体的にブランド名を挙げたわけではないが、彼はEUが2022年から標準装備化を義務づけると発表した速度リミッターなどの安全装置について語った。また、現代の3Gや4G、5Gネットワークの欠点についても強調した。
「自動車メーカーには、死傷者ゼロを目指してベストを尽くす倫理的責任があります。わたしの主張は、それが事実を見据えた論理的方法で行われるべきだということです。つまり、事故の最も大きな原因は、ドライバーの不注意やミスによるものだということです。問題を解決するためにテクノロジーを早急に追加すればよいというものではない」
「人間主義的な考えなしに法律を定めれば、顧客は結局、公道でベータテストに使われるということになりかねません。個人的な考えでは、今のところどのメーカーが販売しているレベル3自動運転(人間のドライバーがいつでも運転を代われることが求められるレベルの自動運転)のクルマも無謀であると思います。自動運転はレベル2から直接レベル4へ移行させることを目指すべきです。そうしないと、リスクを考えれば無謀であると言わざるを得ません」
「最近、欧州で決められた速度リミッターは、走行速度を気にしないドライバーによる事故をさらに増やすことになるでしょう。例えば学校や病院の近くなど、位置情報によって低速に制限する範囲を設ければよいのです。しかし、今回の決定で装備が義務づけられたテクノロジーはきちんと目的を見定めて決められたものではなく、ただやみくもに適用しようしているだけです。問題の本質を見ていません」