試乗 ジャガーXE P300 R-ダイナミック 2020年トップグレードは2.0ℓ4気筒ターボ
公開 : 2019.04.15 10:40
欧州規制に適合するディーゼルエンジン
このような状況の中で、今回試乗するのは英国・ゲイドンの本社が発表した、XEの2020年モデル。自信に満ち溢れた雰囲気を漂わせる最新のコンパクト・エグゼクティブ・サルーンは、市場での人気を獲得することができるのだろうか。もちろん、2018年に40万台近くを販売しているメルセデス・ベンツCクラスのように、台数を稼ぐことはないとは思う。
しかし、もし年間5万台を売り上げることができれば、ジャガーのモデルラインナップから消えることは避けられるのではと、想像する。その販売台数を実現するべく、モデルライフ中期に施されたアップデートの内容は、しっかり吟味されているようだ。
特に180psを発生する2.0ℓのインジニウム・ディーゼルエンジンは、欧州の「RDE2(Real Driving Emissions Step 2)」と呼ばれるNOx規制に合致するようになったことが、非常に重要なポイントだといえる。XEでも重要な位置を占めるディーゼルエンジンモデルのうち、ビジネスユーザーは4%の税金割増しを回避することができるのだから。一方でライバルモデルは、すべてRDE2の適合を通っていないから、大きなアドバンテージとなるだろう。
アピアランスの変更は、ヘッドライト周りやバンパーなどのデザインが変更された程度だが、今回のフェイスリフトで視覚的な大きな変化を受けているのは、インテリアにある。大きな予算が注ぎ込まれたことは明らかで、前期モデルの最大の弱点を克服した格好となる。その仕上がりを確かめてみよう。