試乗 BMW X7 xドライブ30d 英国で評価 インテリアは上質 X5に近い組成

公開 : 2019.04.24 10:10

どんな感じ?

良好な視界でサイズも気になりにくい

X7で実際に英国の良好とはいい難い路面を走ってみても、ロードマナーは非常に良い。しかし、ダイナミクス性能という点では、決して心拍数を上げてくれるようなものではないことも確か。車重が2.4tもあり、小さな小屋ほどの大きさのクルマだから、当然といえば当然だろう。


この巨体にもかかわらず、比較的狭い道路でも、X7は思いのほか運転がしやすく感じられる。今回試乗した、スコットランドの大自然に伸びるカーブが連続するような道でも、車線内にクルマを留めておくことは意外にも容易だった。対向車で大きなトラックが走ってきた時のすれ違い以外、息を思わず飲んでしまうような場面は少なかった。


このクルマの優れた点が、ドライバーズシートからの不足のない視界。リアウインドウは運転席から遠く離れているが、とても見晴らしが良いから運転がしやすく感じる。また、この重量が生む慣性を考えれば、X7のハンドリング性能は想像を超えている。進路変更をした際の反応の明快さは、アクセルを踏み込んだ時の不足ないグリップ力と相まって、不安感を感じさせないもの。しかし、繊細さという点では納得できるものは得られないけれど。


コーナリング時のボディロールはかなり大きく、巨体のライン取りに集中する必要はあるが、その挙動はかなり穏やか。攻め込んでいくとコーナー外側のタイヤに荷重が掛かっていく印象が感じ取れるものの、それが度を越しても突然アンダーステアになるわけでもなく、操縦性は保たれる。

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