CX-5、ハリアーで試すオールシーズン・タイヤ グッドイヤー・アシュアランス・ウェザーレディ
公開 : 2019.05.01 09:50 更新 : 2021.03.05 21:27
ヘヴィ・ウェット/低μ路は?
一方のテストコースではどうだったか。ひと言でいうなら、夏タイヤのEグリップSUV HP01とは較べものにならないぐらいの安定感を見せてくれた。
まずはヘヴィ・ウェットを想定した水浸しのフルブレーキングに関してお伝えするなら、60km/hまで加速して定位置でブレーキペダルをベタ踏みするテストで、アシュアランス・ウェザーレディの方が夏タイヤよりも制動距離はハッキリと短かったし、クルマの姿勢も安定していた。
より安心してブレーキペダルをガンと踏みつけてABSに委ねられたのは、このオールシーズン・タイヤの方だった。
そして、圧雪路を想定した低μ路では、違いは段違いといえるほど。
設定速度が30km/hのダブルレーンチェンジを繰り返すエリアでは、夏タイヤだとかなりシビアで、フロントもリアも落ち着かず、かなり気を使って何とか何事もなく走り抜けられる程度。
ライン取りをミスしたり、ステアリングを切るタイミングや切り角が適切じゃなかったりしたら、まずフロントがグリップを失って逃げていってしまい、行きたい方向には向かってくれず、時として避けられずパイロンにタッチしてしまうことすらあったほどだ。
ところがアシュアランス・ウェザーレディは設定速度ではまず何事もなく、そう気を使わずとも安定したままあっさりとクリアできてしまう。
少しぐらい粗いステアリング操作やペダル操作をしてみても、まず問題なし。
夏タイヤと同じようにコントロールを失いがちになるのは、設定速度を15km/hほど越えて走ってみた辺りだった。
しかも安定を崩すまではちゃんとステアリングに手応えはあるし、安定を崩してからもタイヤが今どういう状況にあってどうなろうとしてるのかが伝わってくるから、次のアクションがとりやすい。
いうまでもなく雪道での性能を第一に考えて開発されているスタッドレス・タイヤには及ばないかも知れないが、例えば雪慣れしてないドライバーが急な降雪にも怖い想いをすることなく自宅に帰ることぐらいは楽にできるだろうし、深い雪や凍り付いた路面でもない限り、少なからず降雪のある地域でも──オススメはしないけど──慎重に走れば何とかなっちゃうんじゃないか? と感じられたほどだった。