日本一のレースクイーン、その軌跡(2) 林紗久羅インタビュー
公開 : 2019.04.30 11:50
5人のステージに戻れない
日本レースクイーン大賞の受賞システムは、まずはノミネートが発表されスーパーGTの最終戦での先行投票、ネット投票などを経てファイナリスト20名が決定。その後20人に対してのファイナリスト投票を行った結果の上位5人がレースクイーン大賞受賞となり、その中から1人のグランプリが決定される。
努力の積み重ねを怠っていたという彼女だが、それでもファイナリスト20人に残り、2018年の初頭の東京オートサロンの会場で、2017年度の特別賞を受賞。これは5位になれなかったが、6位、7位、もしくは今後に期待される子に送られる、レースクイーンとしては名誉ある賞だ。
だが彼女は前年のトップ5に与えられるレースクイーン大賞の受賞者。その最後の5人が立つステージに戻れなかったという事実が、現実として目の前に現れることなった。自分の努力と積み重ねの結果とは分かっていても、それを怠ってきた自分自身への後悔で、悔し涙でステージ上でひと目もはばからず涙を流した彼女。そして、そのステージの先に見えた風景は忘れられないという。
「オートサロンの会場はある意味生々しくて、残酷なほど目の前で、皆さんの反応が分るんです。終わった瞬間に皆が落ち込んでたり、ファンの方たちが泣いてる姿とか。わたしのためにお花や大賞受賞のプレゼントを用意してくれていたひともいて、そんなにわたしを信じてくれてたんだって。応援してくれるひとがいたのに、(2017年度のシーズンは)それを大切にできてなかった。やめるかもというのがあったとしても、期間まで自分が全力でやってこなかったことを改めて思い知ったし、自分のダメだったところが全部見えたっていう。それが結果で目に見える形で出ちゃったことが悔しかった。自分のプライドとか以上に、自分のこととで悲しんでるひとが目の前にいるのは、やっぱり辛かったです」