最新BMW Z4 高剛性と低重心を実現した筋肉質なコーナリングマシン
公開 : 2019.05.02 09:50
引き締まったドライビングパフォーマンス
しかも直6のM40iは、アダプティブMスポーツサスペンションを標準装備するから、脚も硬い。ドライビングパフォーマンスコントロールのモードをスポーツはもちろん、ダンピング可変のアダプティブにセットしておいても、ボディは余計な上下動を見せず、常に引き締まった感触を実感させる。コンフォートを選べばさすがに柔らかさを感じさせるが、クルマのキャラクターに合っている普段使いはアダプティブだろうと思った。
しかもそれに加えてZ4、ステアリングの感触もかなり締まっていて、その操舵力も今どきのクルマとしては明らかに重い部類ときている。さらにバリアブルレシオを採用していることもあって、切り込んだときのレスポンスも全般にクィックだから、そこからもBMWが想定するスポーツカー像が感じ取れるような気がする。
一方、340㎰と51.0kg-mを発生する3ℓ直6ツインパワーターボエンジンと、変速の滑らかな8段ATの組み合わせは、スタイリングのイメージからすると重い1570kgの車重を、スムーズに、しかも充分な勢いで気持ちよく加速させる。
このエンジン、ストレート6らしい滑らかな回転感と音を味わわせてくれる他、実用域から充分なトルクを生み出しながら、6500rpmのレッドゾーンに至るまで回転上昇の勢いを鈍らせずに吹け上がっていく、ターボらしからぬ高回転域のレスポンスに感心させられた。さすがBMW=バイエルンのエンジン工場の製品である。