ジャガー Fペース 300ps版の30t Rスポーツ、直4最強のパワーユニット

公開 : 2019.05.05 09:50  更新 : 2019.05.06 21:31

どんな感じ?

トルクとパワーの競演

エンジンの始動からアイドリングに至るまでのドラマを4気筒エンジンに期待することはできない。以前、インジニウム4気筒を搭載したXJサルーンを試乗した時には、軽快であることより質感の心許なさのほうが腑に落ちなかった記憶がある。だがFペースはサイズ的に4気筒をギリギリで許容していると思う。

走りはじめの印象はこれまでの4気筒Fペースである25tと変わらない。トルクが有り余る感じはしないが、かといって1.9トンほどの車重に負けているわけでもない。だが前をノロノロと走っていたトラックがどいた瞬間、30tの真価がはっきりと分かった。

1500から3000回転あたりの中間トルクの分厚さが際立っており、ストレスなく加速していくのだ。さらにディーゼル版のインジニウムが少しおとなしくなる3000以上の回転域ではトルクよりパワーの伸びが感じられ、ひと際甲高い音を聞かせてくれる。これならばエンジンを目一杯回すようなクルマ好きオトーサンはもちろんだが、平日に近所を回る奥様にとってもメリットがあるに違いない。

鼻先の軽さを活かして気持ちよくコーナーを抜けた後、ドカンと加速したいような時、30tはこれまでの20dや25tになかった胸のすくようなパンチを繰りだせるのである。

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