試乗 メルセデス・ベンツVクラス・マルコポーロ タイヤの付いた高級ホテル

公開 : 2019.05.04 16:16

上質さを飛躍的に高めた新エンジン

ただ、ダッシュボードは最新のAクラスGLEのように、大きなモニターが備わっているわけではなく、メルセデス・ベンツとしては、若干時代遅れ。インスツルメント・パネルも、全面モニターのデジタルメーターというわけではない。むしろ、ポップアップルーフや補助ヒーターの操作パネルは、どちらかというとレトロな感じさえする。何となくノキアの携帯電話のようだ。

そのルーフだが、前方が持ち上がるかたちで開閉するものの、通常閉じた状態でなら全高は2mを切っている。恐らく、多くのガレージや地下駐車場に入ることができるだろう。

内外のスタイリングは大きな変化を受けていなくても、エンジンとトランスミッションは一新されている。フェイスリフト前に搭載されていた、ガラガラとうるさかった2.1ℓディーゼルエンジンとは別れを告げ、ずっと上質な2.0ℓの4気筒ディーゼルにスイッチ。メルセデス・ベンツ製のG9トロニックと呼ばれるオートマティックと組み合わされることになった。

明らかに力強くレスポンスも良いエンジンで、走行ペース自体が向上していることに加えて、飛躍的に高級感も増している。ノイズやバイブレーションなどは全面的に改善し、アイドリングもぐっと静かになった。2.1ℓディーゼルとの惜別は正解だったといえる。

9速ATも滑らかで、滅多なことでは変速タイミングに戸惑うこともない。従来よりも2段増えたおかげで、クルージング時の洗練性も高まっている。

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