フォルクスワーゲンR部門を支える男 ヨースト・カピト
公開 : 2019.05.04 21:10
WRCやF1でも活躍
彼の活躍は世界へと幅を広げることになる。フォードF150ラプターやマスタング・シェルビーGT500の開発を指揮すると、WRCをはじめとするモータースポーツへの関与が増えた。「2006年と2007年には、外部チームの手によってわれわれはマニュファクチャラーズ・チャンピオンシップを獲得しました」とM-スポーツの成功を振り返った。「次のステップはワークスチームでこれを成し遂げることでした。その時フォルクスワーゲンが声をかけてくれたのです」
カピトがWRCチームを率いた間、4回のドライバーズ、およびコンストラクターズ・チャンピオンシップを獲得した。「それは夢のようでした。おそらくわたしのキャリアで最もやりがいを感じた期間でしょう」と振り返った。
そして2016年、カピトはマクラーレンのフォーミュラ1チームへの移籍という転換を果たした。これは彼のキャリアの絶頂にも思えたが、わずか3カ月でチームを離れることになった。
「わたしは自分の方針をロン(デニス)と話していました。しかし彼がいなくなると、それは意味をなしませんでした。皆はわたしがロンと親しいと考えていましたが、実際にはチームの成功のために同じ計画を立てていただけなのです。そして一部の人はわたしと全く異なる意見を持っており、わたしは『わたしのやり方で進められないのであれば、責任は取れません』といいました」