ホットハッチ対決 ゴルフGTI TCRとライバルたち
公開 : 2019.05.05 19:00 更新 : 2021.03.05 21:34
まるでマクラーレン製ホットハッチ
コーナーで大半のクルマではアンダーステアを発生するような進入をしてみても、シビックでは難なくクリアすることができる。この新開発の独立式リアアクスルは初期入力に対しては柔らかいが、大入力に対しては引き締まった動作をする。ラインが乱されることもなければ、不快な驚きもないのだ。マクラーレンがホットハッチを作ったら、まさにこんなクルマになるだろう。
そしてゴルフはどうだろうか。ウェット路面では素晴らしく、良くできたエンジンとも組み合わさりこの3台の中で最も万能な1台だ。しかし、笑みがこぼれるような楽しさや、目を見開くようなコーナリング性能もない。少々真面目すぎるのである。やはり、ホットハッチを選ぶならシビック・タイプRで決まりだろう。
番外編:登場した3台の先祖を紹介
ルノー・スポール・メガーヌ
先代トロフィーRはホットなルノーの代表作だ。しかし生産台数は少なく、価格も高すぎた。スタンダードモデルも素晴らしく、特にカップシャシーを選択すれば硬いサスペンションと機械式LSDが手に入る。2010年前半のモデルなら8000ポンド(117万円)程度から、2016年後半のものだと1万6000ポンド(235万円)程度になるだろう。
ホンダ・シビック・タイプR
9世代目となるタイプRは2015年から2017年に販売された。短命ではあったが、一時はトロフィーRからニュルブルクリンクのFF最速の座を奪った。最高出力は現行のタイプRとほぼ同じであり、パフォーマンスは遜色ない。1万9000ポンド(278万円)程度を想定しよう。
フォルクスワーゲン・ゴルフGTI Mk6
すでに10年落ちになろうとしているが、Mk6も依然として素晴らしいホットハッチだ。スタンダーどな210psのGTIでも十分な楽しさだが、より刺激を求めるなら235psの「エディション35」を探そう。安いものでは5000ポンド(73万円)程度から手に入るが、エディション35であれば1万5000ポンド(220万円)は用意したい。