新型プジョー508 ナイトビジョン/ACC、先進装備に注目 ディーゼル車を試乗評価

公開 : 2019.05.06 09:50

ナイトビジョン こう見える

新型508で、と言うよりもプジョー車の先進性を象徴するポイントとなるのが安全&運転支援機能である。主な装備には再発進機能付き全車速型ACC、走行軌跡制御型LKA、BSM、ふらつき警報、交通標識認識などが標準装着され、OPとしてナイトビジョンと自動駐車システムも用意されている。

この中で最も先進的なのは「ナイトビジョン」と「自動駐車システム」だろう。

「ナイトビジョン」は夜間走行時のヘッドランプ照射範囲外の人や動物を赤外線カメラにより検出し、モニターに表示するシステム。検知距離は200mにもなり、夜間走行での安全性向上に効果大。(編集部注:写真は私有地内でメーカー立ち会いのもと撮影しました)

「自動駐車システム」は駐車スペースを検出し、アクセル/ブレーキ/前後進を自動制御して、スイッチ操作のみ後退駐車/縦列駐車を可能としている。どこまで狭いスペースに対応できるかはチェックできなかったが、部分的な自動運転化を実現している。

このふたつの装備、かなり魅力的なのだがフルパッケージOPへの設定。ナッパレザーシートやパノラミックサンルーフなどとのセットで65万円もする。ナイトビジョンも相当値の張る装備らしく単体では厳しく、セットOPにして求めやすくしているのだが、買い得感たっぷりの車両価格だけに装着を勧めるには微妙な金額である。

ACCは目新しい機能はないのだが、速度制御の上手さが光る。前走車追従時の加減速が穏やかなだけでなく、速度差が大きな前走車に追い付いた時も急激な速度変化はなかった。

前走車を認識した時からエンブレ程度の緩やかな減速を開始し、設定した車間距離の追従走行に移行する。厳密に車間距離を維持するよりも穏やかさに軸脚を置いてる感じで、ベテランドライバーの巧みさを思わせる制御である。

LKAの制御も同様の制御思想を感じた。車線内の一定位置を頑なに制御すると言うより、進行方向(車体軸線)と車線方向の一致を主眼としているようだ。操舵量や操舵に入るタイミングも自然であり、ステア保持の違和感もない。また、車線認識精度も高く、区分線が薄れていたり、片側だけになったりしても作動し続けた。主要高速道路なら工事規制等でもない限り、ACCとLKA任せでほとんどを走破できそうである。

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