中古車市場の相場 誰が決めている? 英の査定企業を直撃

公開 : 2019.05.06 20:10

異なる意見も

オート・トレーダーで商品担当ディレクターを務めるカロリーナ・エドワーズ-スマジャは、消費者向けのリテール・チェックやディーラー向けのリテール・アクセラレーターについて、1日あたり45万件もの広告を参考に需給状態を調査しているという。重要なのは卸値よりも販売価格だと彼女は指摘する。

「ディーラー側がクルマを買い取るとき、彼らは卸値を最初に計算するのではなく、いくらで次の顧客に販売するかを考えるでしょう。そこからマージンを差し引いた上で、いくらで買い取るかを決めるのです」

フィリップ・ノタードはコックス・オートモーティブで顧客分析や戦略構築を担当している。キャップHPIでエディターを務めていた経験を持つ彼も、市場の力よりも査定者による影響が大きいと考えるのだろうか。

「そのクルマの実際の価値をより明白にするため、多数のクルマをやりとりする大きなディーラーグループは、過去の取引データを参考にしています。したがって、恣意的に価格を決定することは難しいでしょう」と彼は考える。

この言葉はエドワーズ-スマジャに向けられたものだろう。彼女にオートトレーダーと昔ながらの査定企業のどちらが正確かを尋ねると、「不確定要素が多すぎることから、『誰がより正しいか』よりも『誰がより間違いが少ないか』と考えるべきでしょう」との答えが得られた。

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