中古スーパーカー向け保険 どうなってる? 転ばぬ先の杖 最後は自分次第

公開 : 2019.05.26 10:50

保証の秘密 時には痛手も

「ヴェイロンの場合、似たようなモデルであるベントレー・コンチネンタルGT W12のデータを参考にしました」とウィテカーは言う。

「もちろん、特にメカニックの時間単価といったものは、他のスーパーカーのデータも参照していますが、もっとも高いケースで350ポンド(5万円)というものでした。ヴェイロンはそれほど走行距離を重ねるようなモデルではなく、信頼性も高いと判断し、保険を引き受けることにしたのです」

2004年、より厳格なリスク管理を行っている保険会社が、保険料が滞納された場合の損害をカバーしてくれるようになったことで、ワランティーワイズはスーパーカーやハイパーカーの保険引き受けが可能になったのだと、ウィテカーは話す。

ワランティーワイズでは自ら保険料を計算し、保険の請求に対しては、集めた保険料から直接支払いを行うのだが、このビジネスモデルでは時に大きな損害を被ることもあるという。

「保険を付保していたマクラーレンMP4-12Cで、ギアボックスに不具合が発生したことがあります」とウィテカーは言う。

「当社のエンジニアは約50ポンド(7000円)ほどのオイルシールが原因だと判断し、ジョージ・リスター・エンジニアリングにシールの製作と交換を依頼したのですが、ギアボックスのソフトウェアがオイルシールの交換を認識しなかったために、車両のリンプモードを解除することができませんでした。マクラーレンに問い合わせたところ、ギアボックスの交換しか解決方法はないとのことで、結局、作業費を含め、2万6000ポンド(372万円)ものコストが発生しています」

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