ランドローバー、新型車に続々とハイブリッド投入 「ロードローバー」の噂も
公開 : 2019.05.14 12:05
電動化に対応した新アーキテクチャが鍵
電動化を推進することによって、JLRは2021年にEUの目標とするCO2排出量の132g/kmという数値を容易に達成できるだろう。この数字はライバルのボルボに要求される103g/kmほど厳しいものではない。JLRは大型車を少量生産するメーカーであり、EUで販売される台数は30万台以下だからだ。同様に、英国政府が目標とする燃費の数値に対しても余裕がある。
しかしながら、EUが掲げるメーカーごとの平均CO2排出量の目標値は、2025年には2021年より15%、2030年には31%も低くなる。これに適合するにはさらに大変だ。
JLRは2024年以降、大規模なプラグインハイブリッドの販売拡大が不可欠となるだろう。そのために新しいMLAアーキテクチャの導入準備を整えているJLRは、今のところ、自信を持って優位に進むことができている。
その他のラインナップについては、AUTOCARの調べによると、レンジローバー・スポーツはミッドライフのマイナーチェンジでハイブリッドに改良が施され、環境に対するアピールをさらに高めることになる。販売は好調を続け、後継モデルの登場は少なくとも3年は先になると思われる。
ロードローバーはマカンのライバルに
さらに、ランドローバー初の全世界に向けたEVは「ロードローバー」と呼ばれ、レンジローバーよりも背が低く空力的なスタイルになる見込みだ。
JLRが新たに「プロジェクト・チェンジ」というコスト削減に向けた努力を掲げているにもかかわらず、ロードローバーは依然として同社のモデルサイクル計画に組み込まれているようだ。発売されたら、次期型ポルシェ・マカンの電気自動車バージョンや、ロードローバーの兄弟車になる次期型ジャガーXJと競合するだろう。
将来的には、MLAを採用する次期型ヴェラールも完全電気自動車になる可能性がある。しかし、その登場は4年以上先になると思われ、今のところまだ計画段階に過ぎない。