新型 メルセデス・ベンツE300de 環境性能とパフォーマンスのバランス
公開 : 2019.05.15 10:10 更新 : 2019.05.20 17:21
メルセデス・ベンツがEクラスに導入した、超高効率なディーゼルエンジンのプラグイン・ハイブリッドというパワートレイン。総合力の高さと、その魅力はどこにあるのでしょうか。英国で検証しました。
もくじ
どんなクルマ?
ー PHEVが抱える課題を解決
どんな感じ?
ー 一度は途絶えたディーゼルエンジンPHEV
ー EVモードでも不満のないドライバビリティ
ー 小まめな充電で46.0km/ℓを記録
ー 隠せない車重増は360kg
ー 広い荷室が希望なら、エステートという選択も
「買い」か?
ー EV過渡期の中で光るE300deの説得力
スペック
ー メルセデス・ベンツE300de EQ Power SEのスペック
どんなクルマ?
PHEVが抱える課題を解決
もしかすると、現在市場に出ているプラグイン・ハイブリッド(PHEV)モデルが抱えている課題の、解決策になりえるかもしれない。新しいE300「de」を試乗して、そんな感想を抱いた。
そもそもPHEVという技術は、今後避けられないであろう自動車のEV化に対する、踏み台のひとつとなっていることは間違いない。加えてPHEVに与えられている大幅な税金優遇策は、社用車としても、ドライバーにとっても大きな恩恵になっている。日本でも同様だ。
しかし、ディーゼルエンジン車からガソリンエンジンをベースにしたPHEVに乗り換えるとわかるのだが、長距離を走るほどに燃費は悪化し、燃料費が膨らんでしまう。ランニングコストによって、長期的に見た場合のお得感が減少してしまうだけでなく、環境面での強みも薄まってしまうのだ。
欧州のように走行距離が多い環境の場合、現状のPHEVが抱える問題が露呈してくる。長くはないEVモードでの航続距離が尽きると、さほど効率の良いとはいえない、重たいガソリンエンジン車になってしまうという事実。われわれはそれを学んだ。
三菱アウトランダーPHEVは優れたクルマだが、実際に高速道路でバッテリーを使い果たしてしまうと、その後の燃費は10.0km/ℓといったところ。そんな課題を解決したと思えるのが、メルセデス・ベンツが発表した、E300de。ディーゼルエンジンを搭載したプラグイン・ハイブリッドとなる。早速走り出してみよう。