新型 メルセデス・ベンツE300de 環境性能とパフォーマンスのバランス

公開 : 2019.05.15 10:10  更新 : 2019.05.20 17:21

「買い」か?

EV過渡期の中で光るE300deの説得力

通常の内燃モデルを選択するべきか、E300deを選択するべきかは、ドライバーの環境によって変わってくる。ロンドンのコンジェスチョン・チャージ(渋滞税)や都市部でのウルトラ・ローエミッション・ゾーン料金などに対応するためだけなら、より安価で洗練性も良いE300eか、より優れたBMW530eを選んだ方が良いだろう。長距離を走行しない限り、イニシャルコストを回収することは難しいかもしれない。

クルマで通勤しており、休暇では高速道路を使って小旅行を楽しむようなドライバーには、E300deのメリットが立ってくる。バッテリーが空になっても、良好な燃費を得られる、現在では唯一のPHEVだといえるからだ。年間走行距離の多いオーナーや、社用車として管理する企業にとって、魅力的なパワートレインだといえる。


推奨を控えるほどではないにしろ、マイナスポイントもある。洗練性とダイナミクス性能では、標準のEクラスより劣るし、価格も安くはない。同クラスのプレミアム・ブランドがリリースするPHEVと比較して、割高というわけではないけれど。

だとしても、より値段が張り利便性でも劣る現状のEVと比較すると、E300deの説得力は一層強まる。走行パフォーマンスに航続距離、優れた環境性能や充電時間などを総合的に判断すれば、このクルマの優位性に気づくはずだ。

メルセデス・ベンツE300de EQ Power SEのスペック

価格 4万7700ポンド(691万円)
全長×全幅×全高 4923✕1852✕1468mm
最高速度 249km/h
0-100km/h加速 5.9秒
燃費 71.4km/ℓ(WLTP)
CO2排出量
乾燥重量 2060kg
パワートレイン 直列4気筒1950ccターボ+電気モーター
使用燃料 軽油
バッテリー 13.5kWhリチウムイオン
最高出力 306ps/1200-2800rpm(システム総合)
最大トルク 71.2kg-m/1200-2800rpm(システム総合)
ギアボックス 9速オートマティック

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