トヨタGRスープラ試乗 英国どう評価? ミドエンジンには無い魅力
公開 : 2019.05.29 10:10 更新 : 2021.03.05 18:46
古典的FRらしい走り
走らせて見ると、BMW Z4のクローンでは決してないことがわかる。スープラ独自のキャラクターを持ち、ペースを上げるほどにステアリングの正確性が高まることがわかる。アダプティブダンパーを硬めてアクティブデフをスポーツにすればボディコントロールは引き締められ、コーナリング中のスロットル開度を高めることができる。
このクルマは同格のミドエンジン車たちと比べて大きく重く、アジリティでは劣っている。そればかりか、電光石火のレスポンスやそれに伴うボディコントロールもない。ただし、古典的なフロントエンジンのスポーツカーらしいパワーオン・オーバーステアを誘発させることに楽しみを覚えるのであれば、気に入るだろう。
ステアリングフィールは決して希薄ではなく、まずまずの重さと中立性だ。しかし、もっと突き詰めてもよかったのではないか。そして、MTを搭載してくれたらなお良かっただろう。スポーツモードでは少しマシだが、搭載される8速ATはややレスポンスに欠ける。
とはいえ、パフォーマンスのレベル、ハンドリングや運転の楽しさは満足できるレベルにある。そしてサスペンションはモード切り替えにより、ゆったりと流すにも飛ばしたい時にも対応できる。