AUTOCARアワード2019 生涯功労賞 マイク・クロス/ジャガー・ランドローバー
公開 : 2019.06.02 09:50 更新 : 2019.06.03 08:54
番外編3:類まれなる英国のリーダー ポール・ヴァン・デル・バーグ/英国トヨタ
「スープラは驚くべきモデルとなります」と、英国トヨタでトップを務めるポール・ヴァン・デル・バーグは言う。われわれが選ぶ3人目の傑出した英国のリーダーは、大学時代に彼が愛した、カムリやカローラ、そしてスープラといったトヨタ製モデルが、どうやって英国の地に帰って来たかを情熱的に語っている。
スープラはトヨタブランドの価値を引き上げることになるだろうが、近年のトヨタの成功を支えてきたのは、より一般的なモデルなのだと彼は言う。
「ここ2~3年、ひとびとが電動モデルへと興味を示したことで、市場はわれわれに有利な状況にありました」とヴァン・デル・バーグは続ける。「ハイブリッドを市場に根づかせようとしてきましたが、いまでは、ハイブリッドと通常のエンジンモデルがあれば、ひとびとはハイブリッドの方を選ぶようになっています」
2015年以来、ヴァン・デル・バーグは英国トヨタを率いているが、以前はトヨタモーターヨーロッパで、新たなブランド体験を主導するカスタマー・ワンという部門で責任者を務めており、彼はそこでの経験を、新たな職場に持ち込むことに成功している。クルマそのものと、購入プロセスの双方に関する顧客からのフィードバックを得る方法に活用しているのだ。
「もっとも重視しているのは、われわれのすべての活動の中心にお客様を据えるということです」と彼は言う。「お客様の要求は常に変化しますから、いかにその変化に対応するかが重要です」
その成果は明らかだ。昨年、市場全体は6.8%縮小したにもかかわらず、トヨタの売上は前年並みを保っており、ヴァン・デル・バーグは、数々の新車投入効果によって、今年は著しい成長を達成することができると考えている。
現在、RAV4ハイブリッドとプリウス・プラグイン・ハイブリッドを所有するヴァン・デル・バーグだが、「目立たない黄色の週末用モデル」と自らが呼ぶ、3代目MR2に話が及ぶと目を輝かせる。
真のクルマ好きらしく、自らメンテナンスなども行っているようだ。「ヘッドライトを交換して、ダッシュボードのフィッティングも修正しました」と彼は言う。「新車のコンディションを保っています。もし雨にでも降られれば、洗車は欠かしません」