比較試乗 半世紀前のイタリア製スパイダー アルファ vs フィアット 乗って帰るなら?

公開 : 2019.06.17 17:10

華やかな124 サウンドのアルファ

いずれの提案も魅力的に聞こえる。「オーナーは自分の124を気に入っていて、エキゾチックなモデルがあっても引き換えに売却しないのです」これは、どちらのオーナーにも共通してあてはまる感情だと思う。

このふたつのモデルがこれほど魅力的であるにもかかわらず、気性の激しいサラブレッドを買うために高い金額を支払う必要があるのだろうか? フィアット陣営にいようが、アルファ陣営にいようが、いずれも無理なく楽しめ、素晴らしい魅力を備えているのだから。

皆さんなら、どちらを乗って帰るだろうか? 審美的にはフィアットだろう。124は華やかでありながら控えめで、さらに英国で正式導入されたことがないので希少性もある。道を行き交う人々がこのクルマの正体を突き止めるのに苦労するだろう。

2台の差は紙一重であり、どちらかを選ぶのは並大抵のことではない。ただし、フィアットがアルファに敵わない点が少なくともひとつある。ミラノのスパイダーのサウンドは全く魅力的で、アルファに懐疑的な人々の心の琴線にさえ触れる。筆者はどちらのクルマでも不満はないが、フィアットのエンジンベイの中にアルファのツインカムが入れば完璧なハイブリッドカーが誕生すると思う。

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