フェラーリの生き証人 「166MM」実車展示へ ル・マン初優勝車など4台
公開 : 2019.06.04 06:10
もう1つの24時間レース
ル・マン制覇からわずか2週間後、車台番号#0010Mの別の166MMでスパ24時間レースに参戦する。
そこでも彼は優勝する。しかし、この勝利はけっして簡単ではなかった。ゴールまでわずか30分となった時、キネッティはスタヴロのコーナーに差し掛かった際に、2位を走行していたドラージュD6-3Lから漏れたオイルでスピンを喫してしまうのだ。
応急処置を施した後、彼はコースの残りをどうにか走ってピットに戻る。しかし、幸いにもレースに復帰でき、残り2周を走り切って、フェラーリにわずか2週間で2つ目のメジャー耐久レース優勝をもたらす。
この#0010Mも、9月6日から8日までハンプトン・コート宮殿で開催されるコンコース・オブ・エレガンスに展示される。そして3台目の166MMは元フィアット会長のジャンニ・アニェッリが所有していたクルマ。さらにもう1台、3番目に製造された166MMも展示される予定だ。
コンコース・オブ・エレガンスのディレクターを務めるアンドリュー・エヴァンスは次のように語っている。「歴史的なレースカーである166MMが、これだけ揃う素晴らしい機会は滅多にないでしょう。しかも、その中にはフェラーリの輝かしい歴史において最も重要な1台が含まれているのです」
フェラーリの他には、アストン マーティンがこのイベントのフロントを飾ることになる。特別展示として、これまで製造されたすべてのアストン マーティン・ザガートが一堂に会する予定だ。これはイタリアのコーチビルダーであるザガートの創立100周年を記念して行われるものである。