日本試乗 M・ベンツAクラス新型 気になる最新ディーゼル/価格を評価
公開 : 2019.06.07 06:40 更新 : 2019.06.23 19:54
A180/A200d ホイールサイズの話
18インチによる乗り心地も、2月に試乗ししたA180スタイルの16インチより、当たり前だが明確に硬い。新型Aクラスはモデルを問わずに低くフラットなミズスマシ的な動きが共通する。ただ、16インチのA180のフットワークはそこに加わるしなやかさが印象的だったが、今回は良くも悪くも少しゴトつくスポーツカーテイストが強い。
130kg重い車重は低速域の乗り心地ではプラスに作用するケースもあるが、今回はそうではなさそうだ。ただ、今回のルートでも意図的に強めの加減速でアシに強めのカツを入れると、高級車らしい滑らかなストローク感を垣間見せるシーンもなくはなかった。もしかしたら、郊外の高速道路や本格的な山坂道に連れ出したら、印象が好転するかもしれない。
ただ、いずれにしても、日本での一般的な走りかたでは、標準16インチが有利な場面が圧倒的に多いだろう。メルセデスの新世代FFファミリーを支えるプラットフォームには、軽量なトーションビームと独立マルチリンクという2種類のリアサスペンションが用意されており、A200dはトーションビームだ。現行Aクラスでは現在最上級のA250(日本未導入)のみがマルチリンクとなり、AUTOCAR英国版によるとA250の乗り心地は良好らしい。
AクラスはいかにCセグメントといえども安いクルマではない。18インチを履かせるなら、やはりマルチリンクでないと……というのが現段階での本音である。