マクラーレンF1 vs マクラーレン720S 比較試乗 伝説はいまも
公開 : 2019.06.08 11:50
番外編4:マクラーレンF1が残したもの
F1が採用したもののなかには、いまに続くものもある。(ジャガーXJR-15を除けば)カーボンファイバー製タブを採用した初めてのモデルであり、いまでは、この技術を使わないハイパーカーなど想像できないだろう。
だが、多くの点で、F1は新たな時代の幕開けを告げるよりも、ひとつの時代の終わりを代表するモデルであり、それは、このクルマの自然吸気エンジンや、マニュアルギアボックス、ノンアシストのステアリング、さらには、ABSやトラクションコントロール(ふたつとも当時すでにありふれた技術だった)の不在といったものが証明している。
ドライバーをセンターに配置したシートレイアウトは、当時もいまも珍しい存在だが、スピードテールで復活することになる。
だが、これからの25年間も、現代のハイパーカーでは当然と考えられているすべてを変えることになるはずであり、その手始めが内燃機関という存在からの脱却だろう。