詳細解説 ゴードン・マーレー「最後のアナログ・スーパーカー」開発 約3.4億円
公開 : 2019.06.06 20:10 更新 : 2021.03.05 21:29
1990年代の名車マクラーレンF1をデザインしたことで有名なゴードン・マーレーが、現在開発中の新スーパーカー「T.50」について語りました。2022年に100台のみ生産予定。
もくじ
ー 約3.4億円の軽量ハイパーカー
ー 車両重量は980kg
ー コスワースと共同開発の自然吸気V12
ー シャシーとサスペンション
ー エンジンとトランスミッション
ー エアロダイナミクス
ー コクピット・レイアウト
ー 生産計画
約3.4億円の軽量ハイパーカー
あのマクラーレンF1を作り上げた伝説的デザイナー、ゴードン・マーレーが全く新しい3人乗りの軽量ハイパーカーを開発していることを明らかにした。
この250万ポンド(約3.4億円)の新型車は2022年に発表される見込みで、マーレーによれば「純粋性と明確な目的、画期的なテクノロジー」を備え、アストン マーティン・ヴァルキリーやメルセデス-AMGワンを含むすべてのライバルを打ち負かす性能になるという。
このクルマは、マーレー自身の製造会社「ゴードン・マーレー・オートモーティブ(GMA)」が年間100台ほど製造する計画だ。
その車体には強力なダウンフォースを発生してコーナリング時のグリップを高める、革新的な「ファンカー」テクノロジーが搭載される。これはマーレーが設計したF1マシン、ブラバムBT46Bに採用され、物議を醸したシステムと似ている。デビュー・レースでいきなり優勝したブラバムBT46Bは、その直後にレースから締め出されることになった。
車両重量は980kg
T.50と呼ばれるマーレーの新型ハイパーカーは、英国人デザイナーの自動車業界における半世紀におよぶキャリアの集大成とも言えるだろう。
オールカーボンファイバー製ボディのミドシップにエンジンを搭載し、後輪のみを駆動するレイアウトを採用。全長は4.4m以下と、1993年に登場したマーレー自身のマクラーレンF1よりわずかに長いが、それでも現行型ポルシェ911より小さなサイズに留まる。
また、T.50は非常に軽量で、車両重量は980kgに抑えられる。BMW製V12を搭載するかつてのフェザー級スーパーカー、マクラーレンF1よりさらに120kgも下回り、現代のスーパーカーと比べると400から600kgも軽い。