三菱ふそうトラック・バス、未来の工場とは デジタル化/ロボット導入

公開 : 2019.06.11 08:10

作業員の歩行時間 50分短縮

ファクトリー・オブ・ザ・フューチャーは、「電子化された工場」「繋がっている工場」「自動化された工場」をテーマに構築され、さらに「コネクティビティ」「物流自動化」「ラインの多方向レイアウト」「アシスタント・システム」「アドバンス・オートメーション」からなる。

「電子化された工場」としてはIoTを活用して、完成検査のデジタライゼーション化を実用化し、データの確認、保存の共有化とペーパーレス化を実現。完成検査で不良個所が見つかった場合は、即座に解析が行われ対応策を製造部門にフィードバックすることが可能となった。

このほか、組み立てラインの稼働状況を可視化し、トラブルの際も、発生個所をリアルタイムに把握できすぐに対応できるというもの。これらの生産設備と生産工程は「コントロールセンター」で集中管理される。

「繋がっている工場」は従業員に生産アプリを備えるスマートフォンを配布し、工場内のどこにいても共有データにアクセスでき、コミュニケーションと生産効率化を高めた。

「自動化された工場」は、これまでは組み立てラインで担当者が必要なボルトなどを用意していたが、タイプごとに必要数が異なるため熟練さは必要だった。この作業をピッキング用の協働ロボットが担当し正確さを実現。これに加え人の手で補充されていた部品も、自動搬送ロボットがストックヤードから取り出して補充する。これにより歩行時間だけで1日50分にもなる作業員の労力を軽減させた。

このほかエンジン組み立てラインでは、20kg以上もある重いフライホイール取り付け時の位置決めは負担が大きい作業だった。そこをロボットがフライホイールの搬送から位置決め、仮止めまでを担当し、作業員の作業環境を向上させている。

おすすめ記事

 

人気記事