1億円超え 幻のベントレー・ブリザードを復刻生産 英国の新興企業

公開 : 2019.06.11 12:06

ベース車 スクラップ/放置車両

パーツはブリザード・モーターカーズの18人の社内スタッフが製造し、最終的な組み立てはリンカンシャーで行われる。外国のサプライヤから部品供給は受けない。「すべて英国製にしたかったのです」と同社共同創設者のクリストファー・ピアソンは言う。

もう1つの優先事項は、長く乗り続けられるクルマにすることだ。エンジンは日常的に使えるように改良とチューンが施されている。もし事故などでダメージを受けたり、部品が劣化してしまっても、簡単に素早くパーツ類が複製できるように工作機械が整えられているという。

例えば電動パワートレインを搭載したアストン マーティンDB6や、スウィンドンeミニのように、このクルマを電動化することも考えているかと尋ねてみたところ、根っからのペトロヘッド(ガソリン頭)であるピアソンは、同社では本物のクラシックカーのフィールとノイズを保護したいと願っていると答えた。

ブリザード・モーターカーズによれば、限定生産される15台分には、既に興味を示している顧客が何人かいるとのこと。価格は75万ポンド(約1億300万円)からになるという。これらの価値が下がることを防ぐため、今後も増産することはせず、将来はまったく別のプロジェクトに取り組むとしている。

7台分のドナー車両は既に確保されており、2〜3年以内に全車を完成させるためのパーツは十分に揃っているという。ボディワークは1台ずつシャシーに合わせて製作するしかないため、生産に要する時間は正確には言えないとのこと。

戦後生産のベントレー車はクラシックカー市場に比較的多く出回っているが、ブリザード・モーターカーズではスクラップにされたり長期間放置されている車両のみをベースに使うつもりだという。

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