新型ポルシェ911(992) 日本人ジャーナリストの評価 渡辺敏史編 海外試乗

公開 : 2019.06.11 17:10  更新 : 2019.06.11 17:57

新型ポルシェ911(992)を海外で試乗した日本人ジャーナリストのインプレッションです。今回は渡辺敏史が試乗。911として、何を求められ、応えているかに焦点を当てます。

もくじ

992型が受け継いでいるもの
992型、何が変わったのか?
どれを選んでも300km/hカー
上回るクルマはまず見当たらない
ポルシェ911(992)のスペック

992型が受け継いでいるもの

ポルシェ911がどんなクルマかについては、AUTOCAR読者の皆さんもよくご存知だろう。

911は自動車のパフォーマンス面での先端を走り続けると共に、モータースポーツとも最も密接に関わり続けてきた生粋のスポーツカーでありながら、一方で積載力や快適性などの実用面を切り捨てることなく、たゆまぬ進化を続けてきた。

半世紀以上に渡って基本的メカニズムを踏襲し、プロダクションモデルの品質や信頼性を維持しながら、数多のスーパーカーと対峙し続けた歴史は並大抵のものではない。

そういう意味では盟友ともいえただろうシボレーコルベットもパフォーマンスのために大胆な変更を余儀なくされる中、8代目となる992型の911は当然のごとくRRパッケージを貫いている。

それだけでなく、オーバル形状のメーターナセルに液晶パネルで再現された5眼メーターや、センターコンソールに象徴的に並ぶ物理スイッチなどは明らかにいにしえの運転環境をイメージさせるものだ。

思えば外観で特徴的な一直線のテールライトも空冷時代のガーニッシュを思い起こさせる。膨大な歴史の引き出しを背景に、エンジニアリングの側は相変わらず好き者が悶える勘どころをしっかり押さえている。

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