ジープ・グランドチェロキー 100台限定「トレイルホーク」に試乗 

公開 : 2019.06.12 17:10

「買い」か?

精悍で躾のよいオフローダー

そしてV6の3.6ℓペンタスターに火を入れ、走り出してみる。アクセルを踏み出して早々の反応は鋭くなく、逆にこれこそがオフロードでの扱いやすさに繋がるだろう。パワフル志向なら当初より、SRTを目指しているはずだ。むしろ、踏み込めば35.4kg-mというトルク以上に加速が軽快に感じられるほど、エンジンはスムーズに回るし伸びもよく、8速ATの繋ぎも滑らかだ。

街乗りでは路面の継ぎ目ギャップのようなところで大径のオールテレインタイヤのホイールコントロールが難しいのか、乗り心地が少しバタつくこともあるが、首都高ぐらいの速度域では総じて優しく、トルクに任せてトロットを楽しむような、アメ車ならではの大らかさを感じられる。2915mmというロングホイルベースも大いに貢献しているだろう。

4835mmの全長に1935mmもの全幅は、確かに都内では大きく感じられるかもしれないが、障害物センサーによる警告音は神経質すぎないし、アイドリングストップと再発進時のマナーも大人しいので、気後れすることはない。

今回は砂地にも少しだけ入ってみたが、「セレクテレインシステム」で路面を選ぶ(雪、砂、泥、岩、オートがある)までもなく、モードは「オート」のままで事無きを得てしまった。むしろ本領はオフロードにある一台を、あえて街で乗るのは、大型犬との散歩を楽しむ感覚に似ているかもしれない。精悍なだけでなく、躾のよい忠実な大型犬のような一台だった。

ジープグランドチェロキー・トレイルホークのスペック


ジープ・グランドチェロキー・トレイルホーク

価格 630万円
全長×全幅×全高 4835×1935×1805mm
最高速度
0-100km/h加速
燃費(JC08モード) 9.6km/ℓ
CO2排出量(WLTCモード)
車両重量 2200kg
エンジン V型6気筒3604cc
最高出力 290ps/6400rpm
最大トルク 35.4kg-m/4000rpm
ギアボックス 8速オートマティック

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