試乗 日産リーフの名を冠した純粋なレーシングマシン「ニスモRC02」
公開 : 2019.06.17 11:40 更新 : 2021.03.05 18:51
リニアなコントロール性は流石レーシングカー
ブレーキフィールもいい。フルブレーキング領域での踏力とストロークのバランス感が絶妙。じわっと制動を抜いてく時のリニアなコントロール性は流石にレーシングカーである。軽いタッチの制動ではそれほど大きな踏力を必要とせず、ここでも微妙なコントロールがしやすい。「操る」という点では街乗りでさえ難しくないだろう。
なお、この走行では回生ブレーキ制御はなされず、制動力は純粋に機械式のブレーキの力とのこと。電気任せでない「味付け」にもニスモのポテンシャルを感じられた。
グリップ限界付近のハンドリングは不明。コーナー半径とコース幅から加速しながらラインを拡げるような走り方はできない。定常円旋回と同様であり、加速すれば速度が上がった分だけラインは膨らむ。コーナリング限界内でも同じ。ただ、ステアを切り増せばラインを維持できるが、ドライブフィールではアンダーステアの部分だけが印象に残る。もっとも、舵角を若干深めに取った辺りでコントロールしやすいのが速さと性能安定では重要であり、そういったセオリーをきっちりと押さえているのは理解できた。
で、最終ラップの最終コーナーへ進入。コーナーの出口に向かってアクセルを踏み込む。「あれっ?反応が…」。まったく応答しない。ぱたぱたと全開全閉を何度も繰り返すが無反応。惰性でピットに向かったのだが。