ロードテスト トヨタ・カローラ ★★★★★★★★☆☆

公開 : 2019.06.22 09:50  更新 : 2021.01.28 16:58

快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆

快適性や静粛性に関するトヨタのハイブリッドへの期待値は、きわめて高いものになって当然だ。それは、トヨタがこれまでみせてきた遮音や乗り心地における仕事ぶりがみごとだったからにほかならない。このカローラのキャビンも、たいていの場合、ほとんどのひとびとを満足させるものになっている。

乗り心地はしなやかで、実に穏やか。風切り音の遮断ぶりも上々だ。ハッチバックよりも騒音の侵入や反響が大きくなりがちなワゴンでありながら、80km/h巡航時の車内騒音は、2017年に計測したフォルクスワーゲン・ゴルフ1.5TSIエボより小さかった。もちろん、同じワゴンである2016年のヴォグゾール・アストラCDTIビターボを比較対象とするなら、これを優に凌いでいる。低速域でエンジンが稼動していないときに静かなのは当然だが、それに限った話ではない。

全開時には最高回転まで回り続けるエンジンが、日頃から速いペースで走る際には洗練性を左右する要因になるかもしれない。しかし、6200rpmのレッドラインへ到達するのにさほど時間はかからず、トヨタの一般的なハイブリッドに比べ、スロットルペダルを深く踏み込ませることもない。クルマを酷使している感覚に苛まれることなく、活発で快適な走りを続けられるはずだ。

同時に、もっとゆったりと燃費運転したいと思ったときには、よりパワフルになったモーターと容量を拡大したバッテリーが真価を発揮する。ゼロエミッション走行での優れたドライバビリティと航続距離は、ほかのクルマでは得られないような高いレベルにある。

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