初試乗 フェラーリ488ピスタ・スパイダー 100kg増 NAの甲高い咆哮が懐かしい
公開 : 2019.06.21 10:10
フェラーリ488の空力性能を磨き、ダイエットに励んだ488ピスタにスパイダーが登場しました。クーペボディの488ピスタと比較すればハンドリング精度で若干劣るものの、オープントップのスーパーカーの中でも満足は最高峰といえます。イタリア・モデナで試乗しました。
もくじ
どんなクルマ?
ー 488ピスタ・スパイダーはドリームマシンとなり得るか
どんな感じ?
ー フォールディング・ルーフでピスタの軽量化分を相殺
ー マクラーレン並の剛性確保は難しい
ー 10点満点のクーペに対して、9点のスパイダー
「買い」か?
ー 現時点では最高峰クラスの選択肢
スペック
ー フェラーリ488ピスタ・スパイダーのスペック
どんなクルマ?
488ピスタ・スパイダーはドリームマシンとなり得るか
数ヶ月前、わたしは同じモータージャーナリストなど自動車に絡む仕事をしている数人へ、こんなアンケートをしてみた。自分にとって、理想といえるドリームマシン3台の組み合わせとは何か? その答えは非常に多岐に渡った。とはいえ、やはりとでもいうべきか、仕事柄レンジローバー各種やアウディRS6アバントは筆頭。荷物も詰める全天候型で、速いという理由が大きい。そしてポルシェ911の各グレード。
その中に、フェラーリ458スペチアーレ・アペルタというモデルが含まれていて、思わず目を引いた。2014年に発表となった、499台の限定モデルだ。エンスージャストにはたまらない、ミドシップにNAのV8エンジンを搭載する、オープントップ。4.5ℓのV8エンジンは天にまで登る勢いの9000rpmで605psの最高出力を発生させた。
今回の488ピスタ・スパイダーの先代に当たるクルマだといえようか。どちらも生産台数が限られた、V8をミドシップする、オープントップのスーパーカーとなる。しかし、488の場合は自然吸気ではなくターボチャージャーで過給されている。
メカニカルな部分では基本的にピスタ・クーペと同じ。最高出力720psを発生させる、今日のスーパーカーの中でも最高傑作の1台。しかし、電動で上下するハードトップを装備するのに合わせて、車重は1485kgと、100kgほど増えてしまっている。
ドリームマシンとなり得るのか、走りの変化を確認してみよう。