英国が生んだエキゾチックモデル ツインカムのMGA 60周年を祝う
公開 : 2019.06.29 07:50 更新 : 2020.12.08 10:40
MGAがツインカムエンジンを搭載してから60年が過ぎました。エンスージァストが祝福に集まったのは、ロングクロス・プロービング・グランド。中には不動状態のクルマも含まれていましたが、MGAツインカムのオーナーへのインタビューです。
もくじ
ー まるで小さなグッドウッド・フェスティバル
ー 圧縮比9.9:1のツインカム4気筒1588cc
ー エンジンの信頼性を証明するための24時間テスト
ー 勇ましいプロトタイプのツインカム
ー ジェフ・バロン「北米仕様を右ハンドルに換装」
ー アンソニー・ビニントン「ルマン仕様のファストバック・クーペ」
ー ロバート・ウォーターハウス「手のかからない低圧縮エンジン版」
ー ロジャー&マーク&ジョージ・ダニエル「3世代に愛される2台のMGA」
ー MGAツインカム(1958年〜1960年)のスペック
まるで小さなグッドウッド・フェスティバル
自動車の場合、友人の誕生日と違って、正確にその記念日が刻まれていることは珍しい。しかし60年前(2018年時点で)の7月14日、MGAにツインカムエンジンが初めて搭載された。その記念すべき今日を祝って、われわれはロングクロス・プロービング・グランドに集った。以前は戦車の研究開発に用いられていた用いられていた場所。今はMGカークラブのMGAツインカム・グループのミーティングと再現イベントが開かれている。
1958年発売のMGAツインカムを祝うこのイベントだが、主催者名から「ナフィールド・コンペティション・デイ」と呼ばれている。6台のMGAツインカムだけでなく、ライレーやMGマグネットなども参加している。しかし、ブリティッシュ・モーター・コーポレーション(BMC)社の生み出したクルマの派閥間争いを避けるため、オースティン・ヒーレーは参加していない。
イベントの発起人、マーク・ヘスターに話を聞いた。「10年ほど前にこの再現イベントのアイデアを考えたんです。ツインカム・グループの会長に選出された際の、わたしの目標のひとつでした。メンバーのエドワード・ヴァンダイクが、ツイードのジャケットなどすべてを模して、小さなグッドウッド・フェスティバルのように広めてくれたのです」
「そうなると、見劣りしないように内容も充実させる必要が出てきますが、信じられないほど良いイベントになったと思います。今ではMGAツインカムのイベントの中でも最大級のものになりました。延べ60台近いクルマが集まっているんですよ」