英国が生んだエキゾチックモデル ツインカムのMGA 60周年を祝う

公開 : 2019.06.29 07:50  更新 : 2020.12.08 10:40

ロジャー&マーク&ジョージ・ダニエル「3世代に愛される2台のMGA」

MGAツインカムは家族のように溶け込み、ダニエル一家を3世代に渡って虜にしている。「ナンバーが2 MTWのクルマを1967年に購入し、さらに1972年にも1 MTWのナンバーのクルマを手に入れました。長年大切に乗ってきましたが、わたしが年をとったので、今は息子のマークが面倒を見ています」 と話すのは、おじいさんのロジャー・ダニエル。

「1958年のグッドウッド・フェスティバルのツーリスト・トロフィーでクラス3位を獲得しているのが1 MTW。しかし、当時はナンバーの登録はされていなかったようです。2 MTWの前のオーナー、ロイ・ブロクサムは1959年の3月にディック・ヤコブスとチームを結成し、2台同時に登録したんです。1958年製の2 MTWですが、1959年の3月まではナンバーの登録がされていませんでした。ディックはエセックス州の地方議会に申し出て、チームを組んだ2台のために素晴らしいナンバープレート番号を得たんですね」

「父が手に入れてからは、レースに何度か参戦しています。それからしばらくクルマは眠っていました。1980年代に入って、1 MTWはディック・グリーンによってレースへ復帰しますが、その後はまたしばらく休眠していました。近年は、カロル・スパングとベン・クッソンズとが出場していた1963年以前のGTラウンドの再現を楽しんでいました」

「ヨーロッパ中を走り回りましたよ。フランスのディジョン・プレノワ・サーキットやベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットも何度か走っています。2012年にはイタリアのモンツァ・サーキットでのイベントに参加し、1 MTWでクラス3位を獲得しています。しかし、2014年以来、参戦は休止状態なんです」

「ボブ・オルソフが前のオーナーだったWRX 310のナンバーが付いたクルマも交えて、3台でエクイップGTSというカテゴリーの3時間耐久レースに参戦したんです。1 MTWの方はよく走ったのですが、2 MTWの方はピストンが溶けてしまったんです。そのため、今回は積載車での参加となってしまいました。しかし新しいエンジンを何台か手配していて、現代的なピストンやスチールロッドも準備済み。来年にはまたレースに復帰するつもりです」

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事