長期テスト ホンダ・シビック・タイプR(5) 最高のハッチバック ナビに不満も
公開 : 2019.06.27 20:20
積算1万5545km 先代にはない洗練性
わたしはシビック・タイプRを、周りほど賛美しているわけではない。ただ、とても良くできたクルマという評価だった。同僚はホットハッチの復活、まるでプジョー306 GTi-6の再来か何かだと考えているようだが、個人的にはむしろヒュンダイの新モデル、といった感じだった。
それでも、シビックで2日間、965kmほどを走ると、その考えは変わった。A66を走ってみると、現行は先代よりも明らかにこういったドライブが得意らしい。
先代はモデル末期に急ごしらえで設定されたモデルで、スポーツハッチ市場は成り立たないと考えていたホンダにとっては、開発当時はまったく計画されていないモデルだった。結果としてこのモデルは、ニュルの最速タイムだけを狙ったモデルとして投入された。
しかし、現行シビックはもっと成熟したモデルだ。高速道路での静寂性はやや気になるものの、満足した乗り心地を持ち、快適で低く構えたドライビングポジションを取ることができる(ホワイトボディのフロアは大部分がフラットなのも役立っている)。
平均燃費は14.2km/ℓだが、高速道路の定速巡航ではもう少し良い数値が期待できる。燃料タンクは46ℓなので、航続距離は563km程度と十分なものだ。