プジョー大人気のコンセプト「eレジェンド」 間近で観察 市販化はなし

公開 : 2019.07.07 11:50

昨年の登場以来、市販化を求める声が止むことのないプジョーeレジェンドですが、このクルマの目的は、自動運転に対応したEVも、「セクシーで魅力的」なモデルになることが出来るということを証明することにあり、そのままの形で量産されることはなさそうです。

もくじ

量産化は否定 それでも高い現実性
重要なのは方向性 エクステリアの魅力
インテリアは未来志向 真のプジョー製モデル
番外編:プジョー製コンセプトモデル ベスト3

量産化は否定 それでも高い現実性

プジョーでブランド計画とコンセプトカーの戦略責任者を務めるフィリップ=エマニュエル・ジャンは、こちらが質問をする前に答えを用意してくれていた。

「もちろん、このクルマが実際に量産されることはありません」と彼は言う。「量産化を目指して創り出されたモデルではないのです」

そういうことだ。プジョーではeレジェンドを量産するつもりはない。

昨秋のデビュー以来、欧州の2大モーターショーと、その他さまざまな機会に展示されてきたが、これがツアー最後の特別イベントであり、まさに映画のエンドロールを眺めているようなものだ。もしその映画が「フェリスはある朝突然に」だったなら、「まだいたの? 映画はとっくに終わったよ。早く家に帰りなよ」と言われるに違いない。

残念だ。eレジェンドが登場すると、コンセプトカーとしては異例の注目を集め、プジョーには量産化を求める多くのリクエストが届いており、その数は増え続けている。


おそらく、その理由はこのコンセプトモデルのスタイリングにあり、実際、量産モデルとしての現実性が非常に高いように感じられるのだ。

1969年の504クーペにインスパイアされた、魅力的なこの2+2のハードトップボディは、数カ月をかけてカーボンファイバーで作り出されたものであり、最終的にeレジェンドの計画は1年に及ぶものとなった。

このクルマの「セクシーで魅力的な」ボディの下には、ふたつの「将来」技術、つまり「自動運転」と「コネクティビティー」が包み込まれていると、ジャンは言う。

もちろん、EVでもあり、公表されたスペックによれば、フロントとリアに設置されたモーターは合計で463psを発揮し、最高速は220km/hに達する一方、フロア下に置かれた100kWhの容量を持つバッテリーによって、595kmの航続距離を確保している。

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