オープンカー なぜ電動開閉式ハードトップ減少? ソフトトップ復活の背景

公開 : 2019.07.03 19:10  更新 : 2021.10.22 10:18

デザイナー語る 電動開閉式ハードトップ減少 ソフトトップ復活の理由

以前のロードスターやカブリオレは、すべてソフトトップだったが、その後に電動開閉式ハードトップが増えた。日本車では2002年にコペンが軽自動車ながら電動開閉式ハードトップを装着して話題になり、今は2代目が販売されている。

このほかの電動開閉ハードトップには、2001年に発売された最終型ソアラ(後にレクサスSCに変更)、2009年登場の先代レクサスIS C、ロードスターは先代型と現行型に電動開閉ハードトップを用意する。

それでも最近は、BMW 4シリーズのカブリオレが、電動開閉式ハードトップからソフトトップに変わる。同じくBMWのZ4もソフトトップだ。電動開閉式ハードトップの需要が一巡して、ソフトトップに回帰する傾向も見られるようになった。

クルマのデザイナーにこの傾向について尋ねると、電動格納式ハードトップの課題について説明してくれた。

「電動格納式のハードトップは、狭いスペースに、ハードトップを折り曲げるようにして畳み込むのが難しいのです」

「スペースを確保するためにホイールベース(前輪と後輪の間隔)が伸びたり、あるいは閉めた時の外観がいまひとつカッコ良くないこともあります」という。

天井やピラー(柱)に切れ目が入ることも、車種によっては電動開閉ハードトップの見栄えを損ねてしまう。

記事に関わった人々

  • 渡辺陽一郎

    Yoichiro Watanabe

    1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心掛けている。買い得グレードを見極める執筆も多く、吉野屋などに入った時も、どのセットメニューが割安か、無意識に計算してしまう。

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